--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2007.09.10

三ノ滝 - 「匹見再発見」 7


三ノ滝 国道191号の道の駅「匹見峡」から約2キロ上流に、奥匹見峡の入り口がある。遊歩道は入り口からさらに先にある駐車場から整備され、全長1キロほど。距離は短いが、素晴らしい自然に触れることができる。
 奥匹見峡の遊歩道を歩く醍醐味(だいごみ)は、見事な滝に加え、ほどよい長さと、険しさにある。自然林の大木の下、深山に分け入っていく感覚が味わえる。
 およそ500メートルの地点で急な上り坂になる。ここまで来ると、滝の音が聞こえてくる。小龍頭だ。滝の上から滝つぼをのぞき込めるが、かなりの度胸がいる。
 近くには、半世紀を経てなお頑張っている、簡易な休憩所がある。この先に、目指す三ノ滝(大龍頭)がある。ただ、行き着くには、谷を渡らなければならない。水かさを見極め、石や岩を伝って歩けば靴をぬらすことはないが、滑りやすいので要注意だ。
 渡りきると「鹿の背」が目前に迫る。古びた鉄製の階段を息を切らして上ると、途中、2本の古木が合体している夫婦木と出合う。「もう少しだ」と励ます。と、次の瞬間、思わず息をのむ光景が広がる。
 三ノ滝は、実に見事な滝だ。高さ53メートル。白亜紀古来の断層谷を流れ落ちる様は、まるで白く輝く一条の絹帯のよう。
 今から50年前、小学生だったころ、三ノ滝の高さを測るため、入山した父親や集落の人たちに同行したことがある。
 当時の記憶では、35メートルだったが、話題づくりのためだったのだろうか、数字を逆さにして53メートルと記録されたように思う。
 どうしても気になって仕方がないため、この7月、巻き尺を携えて入山。滝の上から滝つぼに向かって垂らしてみたところ、数字は「44メートル」を示した。
 あらためて三ノ滝を眺めると、立った位置でずいぶん高さの感じが違う。35メートルに見えるときもあれば、44メートルより高いように見えるから不思議だ。
 足元にころがるシバグリやトチの実を手に、勇壮な三ノ滝に本当の高さを問いかけた。そのとたん、滝の主から諭された。「何の意味があるの?」と-。


写真:立つ位置によって、高さが違って見える三ノ滝


(文・写真 / 齋藤正明)


※この記事は、2007年9月9日付の山陰中央新報掲載分を転載したものです。

スポンサーサイト

この記事へのトラックバックURL
http://manabiya.blog76.fc2.com/tb.php/62-517972bf
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。