2007.07.30

姉妹都市交流 - 「匹見再発見」 4


ブルーベリの摘み採り体験をする高槻の中学生 大阪府高槻市と益田市匹見町は1971年、姉妹都市提携を結んだ。今年で36年になる。
 当時、人口増加に悩んでいた高槻市(現在、35万人)と、過疎化にあえいでいた匹見町(同1500人)。それぞれ抱える問題が機縁となり、新しい街づくりへのヒントを得ようという発想から、交流が始まった。
 夏休みを利用した交流事業の一つに、「サマースクール英語in匹見」がある。高槻市内の中学1、2年生と地元中学生が、大自然の中で英会話を学ぶ。
 英会話の合間の野外活動では、ブルーベリーの摘み取り体験、林間ハイキング、川遊びなどでコミュニケーションを深める。
 都会暮らしの多感な中学生にとって、魅力は何と言っても、四季の自然に彩られる田舎ならではの「ゆとり」や「やすらぎ」。関係者は、この仕掛けが、子どもたちの学習意欲をかき立て、健康な心身育成を促し、自然環境への関心を呼び起こすことを期待する。
 都会と田舎が共に手を携え、「きれいな川」や「緑の山々」を守り、次世代に受け継ぐ意味はとても大きい。まして思春期を迎える中学生が「川や山の恵」の中で生きる人たちの地域に出向き、暮らしを体感することは有意義だ。
 美しい山川を守っていくため、自分たちは何ができるか−。彼らが自問自答する提供の場は、これからもどんどん増やしたい、と心底から思う。
 この息の長い交流事業の展開は、田舎の人々の目を覚ませる。あって当然の自然や伝統文化が、実はかけがえのないものであり、うずもれた地域資源の多さに気づく。そして、ふるさと再発見を起爆剤に、地域がよみがえるのではないか−と自信を持つ。
 都会と田舎がそれぞれ秘める魅力(人・物・情報)を認め合い、双方向で情報発信することは、地域課題の克服につながる。
 今年も25日から3泊4日の日程で、高槻市の中学生がやって来た。


(文・写真 / 山本裕士)


※この記事は、2007年7月29日付の山陰中央新報掲載分を転載したものです。


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