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2010.02.08

小さな隣人 - 「匹見再発見」 64

ヒヨドリ  今年もとうとう、暦の上では春を迎えた。が、「春は名のみの」で、匹見の空はまた雪をちらつかせている。
 暖かい地方からは、次々に花の便りが届けられるが、こちらではウメどころかロウバイがようやくほころんだところ。スイセンもまだだ。今咲いても、雪がまたやってくるのを知っているのかもしれない。
 家のまわりで、ジョウビタキが鳴いている。大陸から渡って来る、橙色をした冬鳥だ。秋、「ヒッヒッ、カッカッカッ」という声を聞くと、ああ今年も来てくれたと、何だかホッとしてしまう。
 しばらく見かけなかったのだが、他の場所でおいしいものを食べつくしてしまったのだろうか、誰にも食べられず残っていたナンテンの実を目当てに来ているようだ。
 春目前、鳥にとっては食べ物を探すのに苦労する時季。これまで人気のなかった庭のえさ台のカキにも、ヒヨドリやシロハラが姿を見せる。静かな冬の窓の外に、ちらちらと動く影があるのは何だかうれしい。
 さまざまな鳥がさえずり生命力に満ちた初夏とは異なり、冬の山は一見眠っているよう。しかし、木々が葉を落としたこの季節は、バードウォッチングにうってつけだ。繁殖期でないせいか警戒心も比較的うすく、双眼鏡など使わなくても、その可愛らしさを楽しめることが多い。
 小さなエナガやシジュウカラなどの群れが、枝から枝へ渡りながらにぎやかに通り過ぎていく。冬枯れのなかに鮮やかな空色はルリビタキ。脇腹の橙がおしゃれ。黒い冠羽に黄色い顔、地面で何か探しているのはミヤマホオジロだ。
 鳥も人も、長い冬を何とかやり過ごし、一気にやってくる春を待ちわびている。

 

写真:梅が咲くようになればヒヨドリもひと安心か

(文・写真 /田代信行)


この記事は、2010年2月7日付の山陰中央新報掲載分を転載したものです。

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