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2008.04.27

新緑のころ - 「匹見再発見」 23

新緑の里山 匹見の里を桜が華やかに彩り、山に真白なコブシ(タムシバ)の花が咲けば、季節は加速度をつけて新緑のシーズンを迎える。
 雪の多い厳しい冬を越えてきただけに、ぐんぐんと緑を濃くしていく風景は晴れ晴れとして、住民をほっとさせる。と同時に、農作業も本格的に始まり、そわそわと落ち着かない。
 少しずつ、水の張られた田んぼが増え、畑には緑がにぎやか。コブシが多く花をつけると、その年は豊作という。今年のコブシは実に見事な「咲きっぷり」だったから、収穫が楽しみだ。
 もえぎ色に染まる新緑の山は陽光にまばゆく輝き、風が吹くと山を銀色の波が渡っていくようだ。その風に乗り、すがすがしい「緑の香り」もやってくる。
 こんなウキウキするような風景の中を、車で素通りするのはもったいない。五感をじゅうぶんに使って、のんびり歩きながらこの季節を楽しむのがおすすめだ。
 里を歩けば、田んぼの上をツバメたちがツイツイと飛んでいく。起こした畑の土のにおい。そこかしこで水の音がしている。カジカガエルの声が聞こえるのも間もなくだ。
 新緑の明るい山懐に入り込んでみる。大きな深呼吸をすれば、もう山の一部になったかのよう。オオルリなど野鳥のさえずりに包まれる。
 木の若葉には緑だけでなく、柔らかな赤、橙(だいだい)、黄などの色がどこかに含まれ、落ちてくる光は目に優しい。草木の花も豊富な時季だから、歩くペースも自然にゆったりとなる。
 五月三、四の両日行われる「匹見峡春まつり」。いくつかある会場を、散歩がてらに巡ってみるのも楽しい。


写真:匹見の新緑はこれからが本番


(文・写真 /田代信行)


この記事は、2008年4月26日付の山陰中央新報掲載分を転載したものです。



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2008.04.13

木のパズル - 「匹見再発見」 22

ウッドパークのパズル展示 匹見峡温泉やすらぎの湯の隣に、ウッドパークがある。益田産業高校の旧匹見分校を大改装したもので、匹見上地区振興センターも兼ねている。
 実はこの施設が「匹見博物館」とでも言うべき役割を担っており、ここに来れば何でも分かるようになっている。その中でも、特別のスペースを与えられているのが、パズルのコレクションだ。
 世界中から集められたパズルは、見る人を驚かせる。中世ヨーロッパの貴族のものから、分子モデルに見まがう現代の複雑な立体パズルまで、あらゆるものが展示してある。
 かつて匹見では毎年パズルコンペが行われ、ここで作られる製パズルは全国を席捲していた。知る人ぞ知る「パズルのメッカ」だった。
 匹見の豊かなの資源を活かそうと始められた製パズルの生産は、芦ヶ原伸行さんの指導のもと、次第に産業の一画を担っていった。だが、会社が倒産し、熱病が去るように「パズルのメッカ」の名声も聞こえなくなってしまった。
 その後、製パズルはどうなったか。実は今でも、匹見のパズルへの愛情は、全国のファンの間に根強く残る。そして、それに応えるだけの技術力を身に付けた生産スタッフが、今も生産・販売を続けている。
 自作のパズルを製品にしてもらった。「こんなものを」と頼まれて、それを実際に製品として造り上げる技術には、実力を兼ね備えた信頼感がある。
 気負いなく作り続けられる匹見の製パズル。ウッドパークに展示される世界のパズルと会わせ、「再発見」されるべきその魅力は、今だ色あせていない。


写真:世界のパズルのコレクションを展示し、楽しめるウッドパーク


(文・写真 /齋藤正明、田代祐子)


この記事は、2008年4月12日付の山陰中央新報掲載分を転載したものです。


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